健康栄養学科の澁谷です。
9月1日から9月9日までの間、
タイのパタヤという街で開催されたボート競技アジア選手権に
日本代表チームのチームリーダー・チームマネージャーとして参加してきました。
その報告をいたします
9月1日朝9時に羽田空港で集合し、
手荷物と巨大な荷物(オールや工具など)を預けました。
それが終わると、代表チームのいつもの作業が始まります。
まずは選手が日本代表チームのウエアを着て集合写真を取り、それをWeb上にアップします。
それが終わると選手はすぐに代表チームのウエアを脱ぎます。
そして、出国手続きを行います。
日本ボート協会では、基本的に、
移動中に日本の国旗の付いたウエアを着ることを禁じています。
選手団はテロのソフトターゲットになりやすいため、常にこのような行動を取ります。
羽田空港から約6時間でタイのバンコクに到着します。
バンコク空港を出た瞬間、熱波が押し寄せ、暑さ対策をしておけばと、早速後悔しました。
そこからパタヤという街には選手団専用のバスで約2時間掛かりました。
宿泊は組織委員会が用意した巨大な4つ星ホテルです。
ホテル内には、大会運営を行う組織委員会本部があります。
チームマネージャーの現場に着いてからの仕事のほとんどはこの組織委員会と、
アジアボート連盟(ARF)役員との調整です。
その他の競技用の艇の確保やオールの確保などは出発前にすべて整えてあります。
出発前の調整は、チームマネージャーのパソコン操作一つで、
選手がレースに出られない事態に陥るのでミスが許されない仕事です。
それらの仕事が無事にできていることを祈りつつ、不十分な部分を現場で調整を行います。
組織委員会とは主にバス・トランスポーテーションの調整を行います。
バスの増便を要求し、翌日のバス移動のスケジュールを申請します。
それ以外に、食事の確保をすることが組織委員会との調整事項です。
チームマネージャーのもう一つの仕事はチームマネージャーミーティングへの参加です。
各国の代表者が集まり、日々のレース運営について毎日話し合います。
私は、普段、世界ボート連盟主催の大会に帯同しており、
アジアの大会のチームマネージャーとしての参加は初めてでした。
詳しくは書きませんが、責任者の見えない縦社会、まさに、アジアでした。
このアジアと調整し、自チームの運営を完璧に行うことがチームマネージャーとしての仕事です。
大会は5日間開催され、連日、朝の8時には32度を超える猛暑でした。
天気予報では最高気温32度とは出ているのですが、
手元の温度計では常に40度近い酷暑でした。
水の重要性をこれほどまでに感じたことはありません。
また、今回は日本ボート協会にとって新しい一歩を踏み出せた大会でした。
パラ競技との一緒に行動することができ、
健常者のチームがパラ競技の選手の手伝いをし、
行動するという非常に健康的な大会となりました。
そのなかで、パラ競技の壮絶さ、
高さ5センチの段差が車椅子の選手にとってどれほど大変なのか、
バスの乗り降り、食事提供のための台の高さの問題など学ぶことが大きい大会でした。
アジアの大会はメダル獲得が当然と周りからは見られています。
選手はただでさえ大きなプレッシャーを受けます。
選手がそれに真っ直ぐに向き合えるよう、
また、選手がレースのみに集中できるよう
全ての手立てを整えるのがチームマネージャーの仕事です。
今回の活動にあたり選手の皆さんから貰えた「レースに集中できた」
という一言がチームマネージャーとして最高の褒め言葉でした