こんにちは、健康栄養学科教員の鈴木です
近年、自然災害が日本をはじめ世界各国で多発しています。
災害時にまず大切なことは自分自身の命(身)を守る行動です。
その次に必要なことは、救われた命を守るための“栄養・食の確保”です
しかし救援物資はすぐには届きません
そこで、今年度、総合演習(4年生)の授業の一環として、
「災害時の食の備え」をテーマに、
自助・共助・公助について学生同士が考え、
対策を提案する課題に取り組みました
その中で、災害の実体験のない学生が多いことから、
避難所を疑似体験できる
“避難所運営ゲーム(HUG:ひなしょ・うんえい・げーむの略)”を取り入れました
ちなみに、“避難所運営ゲーム(HUG)”とは、
避難所運営を皆で考えるためのひとつのアプローチとして静岡県が開発したものです。
避難者の年齢や性別、国籍やそれぞれが抱える事情が書かれたカードを、
避難所の体育館や教室に見立てた平面図にどれだけ適切に配置できるか、
また避難所で起こる様々な出来事にどう対応していくかを模擬体験するゲームです
ということで、今回はその授業の様子をお届けします
8グループに分かれ、当大学の体育館や屋外スペースの平面図のうえにカードを置いていきます。
赤ちゃんからお年寄り、外国人など様々な人が避難所を訪れます。
受付、トイレの配置、喫煙場所、ペットはどうするのかなど、
班ごとに話し合ってカードを配置します。
講師の(株)エコロジーサイエンスの樋口勲先生から説明を受けます。
グループごとに作業します。今回はNo1~94までのカードを配置します。
当学科の教員も特別カードになりました
学生からは、
「持病のある方、障害のある方、家族を災害で失った方など、
地域の様々な方が避難所を利用することを実感した」、
「避難者の健康状態や家族構成などに応じた配置が必要であることが理解できた」、
「食と排泄は密接な関係であり、トイレ問題に関心をもった」、
「管理栄養士も避難所全体の問題の中で栄養や食を捉える必要がある」
などの感想が聞かれました
今後、災害時に管理栄養士として
何ができるかを考えるよい機会になったと思います