こんにちは。健康栄養学科教員の山崎です。
皆さんは高校時代、どれくらい化学実験をされていたでしょうか。管理栄養士養成課程では、栄養教育実習、臨床栄養学実習、給食経営管理実習などの実習のほかに、いわゆるメスシリンダーなどの実験器具を使用する化学的な実験も行います。本学でも生化学実験、食品衛生学実験、食品学実験などの授業が必須となっております。しかし、皆さんの中には高校までにそれほど多くの化学実験をしてこなかった、化学の授業はあったけれど苦手だったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、当科では専門分野の様々な化学実験をスムーズに行えるように、1年生の「実験の基礎」という授業で、試薬や器具類の取り扱い、実験の基本操作、実験記録の取り方・数値の扱い方、レポートの書き方などを学びます。
この日は「試薬や器具の 取扱い」について学びました。
駒込ピペット、メスピペット、ホールピペットという3種類のピペットの操作の練習をしています。皆さんはどれがどのピペットお分かりになるでしょうか。
向かって左側の学生が練習しているのがメスピペットで、目盛りが刻まれていて任意の容量をはかり取ることができます。中央と右側の学生が練習しているのはホールピペットです。ピペットに標線が1本刻まれていて、器具に示された一定容量を正確に測り取ることができます。写真では、ピペットの真ん中あたりを学生が握っておりますが、これは測り取った液を自然に流出させた後、上端を人差し指で抑えて、ピペットの中央の膨らんだ部分を握って温めることにより内部の空気を膨張させて先端に残った液を排出させている所です。
上の写真は、駒込ピペットを使って溶液をメスフラスコ入れ、標線にあわせている所です。
駒込ピペットは精度が低いですが、試薬類を分取するときなどに用います。メスフラスコには標線が1本刻まれており、一定容量の溶液を正確に調製するのに使われます。目盛りや標線を見る時には、目の高さを液面と水平にして読み取ります。
「実験の基礎」では、この他にもいくつかの実験器具を練習し、さらに質量・容量の単位や%濃度・モル濃度などを復習した後、最後に簡単な化学実験を行ってレポートを書きます。
その実験の様子はまたの機会に!