
教員の塩沢です。
モーレ(Mole)というメキシコ料理を紹介します。
チョコレート(カカオ)を使った料理で、カカオパウダーや砂糖の他にナッツやチリペッパーなどの香辛料が含まれたモーレソースを、鶏肉などにかけて食べるモーレ・ポブラーノ(Mole poblano)が一般的なようです。
※ChatGPTに作ってもらったモーレの画像
日本ではチョコレート(カカオ)というと、お菓子や甘い飲み物のイメージがありますが、メキシコではメインディッシュになるような料理としても使われているようです。カカオは食用が始まった頃(古代、5000年程前)は苦い飲み物として飲用されていたこと、その後スペインに渡ってから甘いチョコレートとして広まったことを考えると不思議ではないのかもしれません。
日本は世界中の料理を楽しめる国だと思います。例えば、カレーはカツカレーのように日本風にアレンジされた料理もあれば、インドカレー屋さんで本格的なカレーを楽しむことができます。大学にいると留学生が地元の料理を振る舞ってくれたり、食文化について教えてくれたりするチャンスもあります。
このモーレソースも、なかなかなじみはないかもしれませんが、調べると新潟でも提供しているメキシコ料理屋さんがあるようです。
こちらの写真はメキシコで流通しているモーレソースのパックです。温めて鶏肉にかけるだけでできるので簡単につくることができます。メキシコ在住の私の兄が一時帰国した際にお土産としてもらったものです。学生の頃、兄を訪ねてメキシコ旅行したことがあるのですが、そのとき食べた中でも最も印象に残った料理のひとつです。
パッケージの右上には黒地の八角形に白文字でExceso Azúcares(砂糖過剰)、Exceso sodio(食塩過剰)という食品表示がついています。消費者が栄養成分を簡単に判断できるように国の法律で表示が定められているそうです。
日本でも糖類(砂糖などの添加糖類や遊離糖類など主に単糖や二糖類)の摂取と肥満や虫歯などの健康リスクについての研究が進んできているので、将来的にこのような表示がなされるかもしれません。
実際にこのパックを使って作ってみたので、何人かの学科教員にも味見をしてもらいました。
少し辛いという意見がありましたが、概ね好評でした。
私も人生で3回ほどしか食べていないので「正解の味」が分かりませんが、確かこんな感じだったな…と少し懐かしく思い出しました。鶏肉との相性はバッチリでした。
モーレソース自体は日本で手に入る食材で再現できそうではあるのですが、カカオの苦味、砂糖の甘味、香辛料の辛味や肉の旨味など微妙なバランスを実現するのは難しそうです。
現地のメキシコでも評判のお店があったり、地域や家庭ならではのアレンジがあったりするみたいです。
皆さんもぜひ学生時代に海外の食文化に挑戦してみてください。