皆さんこんにちは。
共通教育・生理学の八坂です。
今回はスコットランドのお話をしたいと思います。3回シリーズでお届けしますので、ぜひ最後まで読んで頂けると嬉しいです。
私は2006年から2009年までスコットランドのグラスゴーに留学していました。
皆さんスコットランドをご存知でしょうか?もしかすると、「スコットランドはイギリスですよね」と答える方もいらっしゃるかもしれません。確かに何の間違いもありませんが、そのように表現するとスコットランド人が怒ってしまうこともあるようです。イギリスはEnglishから来ている名前です。日本で言うイギリスの正式名称はUnited Kingdom of Great Britain and Northern Ireland(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)で向こうではUKと表現するのが最も一般的ではないでしょうか。元々イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドという違う国が連合王国になっています。日本ではUKのことをイギリスと普通に言いますが、先に示したようにこれは語源としてはイングランドを指すものであり、スコットランドの方にとっては、「スコットランドとイングランドは同じ」と言っているように聞こえてしまうと、不愉快な時もあるようです。メル・ギブソン主演・監督のBraveheartはスコットランド独立のために戦った実在の人物ウィリアム・ウォレスの生涯を描いたもので、この映画を見ると両国の関係がいかに根深いものかということが分かります。今でもスコットランドの独立を望む人は多いようです。
ちなみにUKの国旗ユニオンジャックはイングランド(セント・ジョージ・クロス)、スコットランド(セント・アンドリュー・クロス)、北アイルランド(セント・パトリック・クロス)の旗が上手に組み合わさってできています。しかし、ウェールズの旗は入っておらずウェールズ人には不満があるとか言われているようですが、定かではありません。
皆さんは、スコットランドと言えば何を思い浮かべるでしょうか?
たくさん有名なものがありますが、いくつかご紹介します。
音楽が好きな方にとっては、バグパイプを思い浮かべる方もいると思います。バグパイプはソロで演奏されることもありますが、Pipe band形式で演奏されることも多いです。スコットランドではPiping festivalがいろいろなところで開催され、伝統的な民族衣装(キルト)を身にまとったPipe bandが演奏しながら行進していく様は圧巻です。また、冬季オリンピックではカーリング女子が銀メダル獲得で盛り上がりましたが、カーリングはスコットランド発祥のスポーツで、試合の前にバグパイプの演奏(Scotland the brave)が聞こえていました。“イギリス”チームの会話を聞いた方は、ちょっと英語の雰囲気が違うと思われたのではないでしょうか?スコットランドは独特のなまりがあって、留学していた時はとても困っていましたが、今では懐かしく思います。私は”When the pipers play”という曲が大好きです。特に、後半でpipe bandが入ってくるところはトリハダものです。
スコットランドでは、Highland danceのイベントも一緒に行われることが多くあります。どんな踊りかご存知でしょうか?おそらくHighland danceよりも有名なのは、Irish danceではないかと思います。「リバーダンス」というダンスパフォーマンスが有名ですね。
Irish daceでは、両腕はピッと下に伸ばした状態で、上半身はほぼ直立不動、脚のステップが華麗な洗練された踊りという感じでしょうか?リバーダンスでは一流の演奏者によるケルト音楽も大変魅力的なものでした。Celtic fiddle(ヴァイオリン)がとってもカッコいいです。クラシックの奏法とは異なる点が多い良いですが、分かりやすいのは弓の持ち方がヘン(かっこいい)です。一方Highland danceですが、脚のステップが中心なのは同じ様な感じなのですが(素人目に)、面白いのが両腕を上にあげっぱなしの状態で踊ることです。まるでアイルランドとスコットランドの意地の張り合いのような印象を持ちました。Highland danceの方はちょっとあか抜けない感じの親しみやすい印象でしょうか。
まだまだご紹介したいものがありますので、続きは次回、お楽しみに。